2014.12.27 雑記
年末年始の空気というのが余り好きではない。忘年会が増え、忘れていたような友人から連絡があり、テレビプログラムが特別番組だらけになり、忙しくクリスマスの飾りから正月仕様に切り替わり、街がどことなく慌ただしくなる。あの年末年始特有の空気は、折角の正月休みをどこか落ち着かない気分にさせる。実際、年始になると親戚などが家にやってきたり、挨拶に行かねばならなかったりと、現実的に落ち着かないところもあるのだが。
年末年始は、分かりやすく皆に共通する一つの節目の周辺だ。節目を重要視するのは今に始まったことではない(むしろ、過去の方が節目はより重要であったように思う。今年も無事に一年を過ごせた、というその「無事」がよりリアルであった、とか、共同体の結びつきの諸々であったりとか)。実際、そうした節目みたいなものがあるほうが日常が締まるし、その節目にかこつけて人々がまた結びつきを取り戻したり、と節目が担う役割は色々とあるのだろう。ただ、現代に生まれて、ほとんど親戚づきあいもなく、あまり節目を重要視しない私にとって正月という節目イベントはどうでもよいものである。そういう意味で、自分自身にとって重要でない節目に周囲が慌ただしくなる、というその辺のギャップが年末年始の空気が好きでない、に繋がっているのかもしれない。自分だけが素面の飲み会でふと冷静になった瞬間、みたいな感じがつねに薄くつきまとう感じ、なのかもしれない。かもしれないかもしれない。
今年も年末年始がやってくる。そういう意味では、「今年も」とさらっと言えることは幸いな事かもしれない。テレビをつけず、家から出ず、ぐだぐだと映画を観たり本を読んだりしながらゆっくりと世間と隔絶されて過ごす正月、というか長期休みが理想だけど、なかなかそうもいかないので、ままならぬことよな、と思う。もっと結びつきの強かった過去に生まれなくてよかったなー。