2013.12.28.Sat 日記

 今日は起きると既に12時どころか13時を回っており、都合12時間ほど寝ていた。寝ても寝ても眠い。暖房を入れて、ベッドの上でツイッターなどをしつつ部屋が暖まるのを待った。最近は朝(今日の場合は昼だが)目覚めると部屋が寒いと言うよりも冷たいくらいに感じられるので実に朝が辛い。寒いのは本当に苦手だ。もそもそと起き上がってキッチンに向かい、リングイーネを茹でつつ顔を洗ったりなんだりした。こないだスパゲティを買ったつもりがなぜかリングイーネを買っていたのでリングイーネを茹でたりしているのだけれど、商品を棚に戻すときは元合った場所に戻せな? お陰様でリングイーネ買ったな? 例えばスパゲティの棚にカッペリーニとか置くな? まあソースと相性悪いわけでないのでよいのだけど。そうして、ゆで上がったリングイーネに大量に作ったミートソースを絡めて朝というか昼ご飯としたのだった。今回のは今まで作ったミートソースの中でも一番の出来だったので非常に満足しているのだが、玉葱の量を増やすことと、玉葱を十分に炒めること、あとは挽肉を余り混ぜず、ひるまずに強火でごうごうと炒めることがポイントだったのではないかと思っている。次回また上手く作れたらきっとそういうことなのだろうと思う。煮込み料理などを作ろうと思えたのは年末休みに入ったからなのだけれど、休みというのは煮込み料理などに時間をかけられるという点でも素晴らしい。こないだ「休みが長すぎても特にすることがないんだよなー」などと宣うおっさんと話をしたのだが休みは長ければ長いだけ嬉しい。特に予定はなくとも、好きなことに好きなとき好きなだけ時間を費やせるのがいい。まあ、おっさんと自分では置かれた状況がちがうのだろう。ただ、どうでもいいのだけど、幼い頃からミートソースの類を食べると胃から口が臭いので困る。そういえば、映像とか文章とか絵とか写真とかそういう諸々を見たり読んだりするとき、時折そこにある「におい」を想像するのだけど、経験したことのない「におい」を考えるのは難しい。「におい」というのはその場でしか感じられないことの一つだな、と思っていて、その「におい」の壁みたいなものを時折感じたりする。口臭で思い出したので例に出すと、映画の朝起き抜けの濃厚なキスシーンとか、戦場で沢山人が死んでるところとか、ニュースに写った震災の時の映像や写真だったり、そういうもろもろ。比喩ではなくて純粋に「におい」がない、というのは、実際にその場所に立つのとでは決定的に違うところだな、と思ったりするのだった。

 特に予定もなかったのでだらだらとインタネットなどをしていたのだけれど、ツイッタでゼログラビティを観たと言っている人がいて、そういえばもう公開していたなー、と思いだしそのまま勢いで「ゼログラビティ」を観に行った。サンドラ・ブロックは「スピード」でキアヌと共演していたのが一番古い記憶で、その後「インターネット」やら「スピード2」やら観てちょこちょこ出演作を観てはいたものの余り好きになれずにいたのが「クラッシュ」で一転とても好きになった女優なのだった(一文が長くよくないとされる文章)。最近というかもう二年くらい前になるんだろうけど「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」のサンドラ・ブロックは素晴らしかったな。最後のシーンもよかった
 家から一番近い映画館にふらりと言ったのだけれど、一人で映画館に行く、というのは時間をとても自由に使えているような気がして、大抵なんだかよい気分になる。別に他のことをしていても自由に時間を使っていることには違わないのだけれど、一体何なのだろうな、あれは。一人で映画館に行くこと自体はそんなに多くないので、ちょっとした特別感もあるのかもしれない。特に勤務先が都心部でなくなってからは本当に減った。一時期勤務先の最寄りが東京駅だったことがあるのだけれど、あの時は有楽町が近かったので思い立ったらすぐに仕事のあと映画を観に行けたのが、数少ないよいことだった。
 平日の昼間にふらっと行く映画館、というのが自分の中ではベストなのだけれど、思いの外空いていて、席も空席の方が多いくらいだった。映画の前にやる予告編というのはとてもよくできていて、大抵の映画は面白そうに見えるので編集の力とはすごいことよな、と思う。クリスティアン・ベイルが予告編でまたむちゃな体重変化を遂げていて健康状態を心配するなどしながら本編を待った。で、本編は結構よかったです。ところどころ息の苦しい映画で観ていて少し疲れたけど。サンドラ・ブロックほんとうよかった。サンドラ・ブロックは歳取ってからの方が圧倒的に好き。音楽もよかったなー。ただ、原題の「Gravity」から「ゼログラビティ」にしたのにはなんか非常に納得がいかない。原題のままであるほうが絶対よいと思うのだけど。あと、2Dで観たけどちょっと酔ったので酔う人は酔うかもしれない。あと、あるシーンの別視点映像がネットで公開されていたので映画見た人は是非。http://bit.ly/I50wIH

 映画館を出て電車に乗って帰る途中、女の子がわんわん泣いていたのだけれど、子供ってなぜか他人と目が合うと瞬間泣き止むのよな。あれはきっと、泣くという意思表示で、つまり親に対して泣いて見せているから、他人と目が合うと瞬間泣き止むのだろうな、と思っているのだけれど、女の子も例に漏れず目があったら泣き止んだので、目を逸らさず変顔かましたのだが「なんだあいつ」みたいな顔をしたあと、母親に向き直ってまた泣いていた。人目も余り憚らずにわんわんと泣けるというのは子供の特権だよなあと思う。別に声を上げて人目も憚らずわんわん泣きたいことがあったわけではないけれど。

 帰ってからまた再び作り置きのミートソースを食べて、インタネットをしつつ、今こうして文章を書いて一日が終わった。よい休日だった。眠る。